はり・きゅう

 はりは病状に合わせて太さ・長さ・深さ・置く時間を変えます。患者さん毎にはりに対する

感受性つまり刺入する時の痛みや刺入した後の鈍痛の感じ方が異なりますので、問診の際に

はりの経験等を聞かせていただいて、強弱の配慮をいたします。

 尚、はりの効用については諸説ありますがエンドルフィン(脳内自然モルヒネ)の上昇や内分泌ホルモンの発生が鎮痛効果及び自己免疫力を高めるといわれています。

 きゅうも病状に合わせて大きさ・熱さ・熱する長さを変えます。決して焼き切って火傷を残すようなことは、

いたしません。きゅうの効用もはりと同様ですが、はりが機械的刺激であるのに対して、きゅうは温熱的刺激としてとらえるので身体の反応は若干異なります。

 はり・はり皿・消毒綿花はディスポーザブル(使い捨て)を使用いたしますので、衛生上安心です。
 はりは、太くて長いとイメージされる中国鍼ではなく、和鍼といわれる日本製の細くてしなやかな鍼を使用します。

 太さは約0.18 mmで髪の毛の太さ程度です。

手技療法

症状に合わせていくつかの手技を選択して施術いたします。

 腰  痛:骨盤や背椎の歪みをアクティベーターやブロックで矯正します。

 歩行痛:股関節、または膝関節の牽引矯正をします。

 五十肩;スポーツマッサージやモビリゼーションで除痛します。

 足関節捻挫:スポーツマッサージや牽引矯正をし、除痛します。

 静脈瘤:リンパマッサージで静脈の流れを促します。

物理療法

パルス治療器

 作動原理 : はりを通して低周波の電気を通電します。

 効能効果 : 血流改善・筋緊張緩和・鎮痛・浮腫(むくみ)

 適応疾患 : 肩こり、腰痛、五十肩、頭痛、眼精疲労、顔面神経麻痺、胃痛、高血圧、月経痛、耳鳴り、めまい、花粉症 など

美容鍼

1.美容鍼の効果

 特に美容鍼は、鍼灸治療への関心が高い欧米諸国のマスメディアでもよくとりあげられ、国内外において口コミでその評判が広まってきています。WHOでも副作用のない安全な鍼灸治療の効果は正式に認められています。ある美容鍼灸の研究では、約10回の顔の鍼治療を行った症例において、90%近くの方に、しわ(たるみ)の軽減やリフトアップ、顔色の改善などの効果が見られ、多くの方が全体の調子も良くなったと報告されています。

2.美容鍼灸による予防効果

 美容鍼灸は治療に使う顔や頭には、経穴が他の部位よりも多く集中しています。顔への鍼は皮膚や筋肉への刺激のほか、体の中をめぐる気の流れの調節も同時に行えます。美容鍼によって、固まった表情筋を柔らかくしたり、血流を改善しますので、クスミ・浮腫の解消、シワやたるみ防止につながるほか、リフトアップ・小顔効果でフェイスラインを整えることが出来ます。さらに表情筋の活性化と小顔マッサージによる引き締めの相乗効果で、顔色を改善してハリのあるみずみずしく若々しい透明感のある素肌へと導きます。


3.美容鍼灸は体全体の治療を行う

 美容鍼灸は顔や頭以外の全身調整を行い体全体の血流やリンパの流れを促進・改善し、肌のトラブルの原因である身体的ストレス(生理不順や便秘、胃腸機能低下、睡眠不足など)を解消します。また身体の免疫力が高くなり、皮膚組織においても細胞活性・抗酸化作用が促進されるので、肌の老化防止(アンチエイジング効果)にもつながっていきます。

> 引用文献  『美容鍼灸』 Dr町田 <